cia(米中央情報局)のジョン・ラトクリフ長官が25日、ロシアのモスクワを訪問したと米CBSが報じました。訪問の目的や面会相手は、米国政府とロシア政府のいずれも確認しておらず、ウクライナ停戦協議や緊張管理が議題だった可能性が取り沙汰されています。
ジョン・ラトクリフCIA長官が25日にモスクワを訪問
ラトクリフ長官は、米空軍のC17大型輸送機でモスクワに入ったと報じられています。航空機は米国からラトビアの首都リガを経由して飛来し、その後、同日中にリガへ戻ったと、飛行追跡データを報じたBBCが伝えています。モスクワでは米国の外交車列とみられる車両も目撃されましたが、搭乗者や訪問の目的は公表されていません。
CBSによると、今回の訪露はラトクリフ氏がCIA長官としてロシアを訪れた初めての事例とみられます。2022年のロシアによるウクライナ侵攻開始後に、CIA長官のモスクワ訪問が明らかになるのも初めてとみられると、日本経済新聞は報じています。
訪問の目的は停戦協議か、警告か
米国側は訪問に先立ち、ウクライナへ「高官の代表団」がモスクワへ向かうと伝え、代表団が出発するまで攻撃を控えるよう求めたと、ウクライナ政府高官がCBSに説明しました。ロシアとウクライナの米国仲介による和平協議は停滞し、主要な争点で双方の隔たりが残っているとされています。
一方、ロシアでは、欧州やNATO加盟国への攻撃を思いとどまるよう、ウラジーミル・プーチン大統領に警告する訪問だったとの見方が広がっています。ロシア大統領府はラトクリフ氏の訪問について「何も知らない」としており、プーチン氏と直接会談したかどうかも確認されていません。テレビ朝日は、プーチン氏が25日の予定を急きょ取りやめたとの情報も報じていますが、会談の実施を裏付ける発表はありません。
過去の接触と現在の確認状況
ラトクリフ氏は、2025年4月に解放された米ロ二重国籍者クセニア・カレリナ氏の交渉に関与したとされています。CIAは2024年の囚人交換にも関わり、ウォール・ストリート・ジャーナル記者エバン・ガーシュコビッチ氏らの解放につなげました。
現時点で確認できるのは、ラトクリフ長官がモスクワを訪れたとする複数の報道と、輸送機が同日中に離れたことです。面会相手、協議内容、停戦や米ロ関係への具体的な成果は明らかになっていません。