レバンガ
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レバンガ北海道、快進撃の真因:109点突破と11連勝が語る「怪物」の進化
北海道を熱狂の渦に巻き込む、バスケットボールの進化形。
「レバンガ」という名前が、今、日本のスポーツ界に衝撃波を送っている。bjリーグから始まり、B.LEAGUEの発足と共にその名を馳せた北海道のプロバスケットボールチーム、「レバンガ北海道(Levanga Hokkaido)」。かつては「挑戦者」のポジションに甘んじることもあったが、2024-25シーズン、彼らはかつてない強さでリーグを席巻している。
特に目を引くのは、驚異的な勝ち進み方だ。2025年1月の時点では、リーグ戦で11連勝を飾り、クラブ新記録を塗り替える快挙を成し遂げた。その過程で見せたのは、ただ勝つだけではない。相手を圧倒するオフェンス力、そしてチームの象徴的存在である富永啓生の存在感だ。
本記事では、レバンガ北海道の現在地と、その快進撃を支える真の力について、スポーツ報知やバスケットボールキングなど信頼できるスポーツメディアの情報を基に深掘りする。
突破口なし!11連勝とクラブ新記録の衝撃
2025年1月、レバンガ北海道は富山で行われたB.LEAGUE 2024-25シーズンの公式戦で、地元富山松本ポイントガーディアンズを相手に109-85という大差で下した。この勝利が、彼らを「11連勝」というClub史上最多の快進撃へと導いた。
単なる連勝ではない。この試合で見せたのは、まるで機械のように精密な、そして破壊的なオフェンスだった。
109点の「支配力」とは何か?
「試合を支配できた」——これが、この試合のMVPに選出された富永啓生の率直な感想だ(スポーツ報知)。
109得点。これは単に「点が入った」という話ではない。相手の守備を圧倒し、自在に得点パターンを操れた証拠である。特に、この試合での富永の「4点プレー」(3ポイントシュートに加え、ファールを誘って得たフリースローを含む一連の得点)は、その攻撃的な姿勢と正確さを象徴していた(バスケットボールキング)。
レバンガ旋風の核心:富永啓生と「ベンチの深さ」
この快進撃の裏側には、2つの大きな要因がある。1つはチームのエース、富永啓生の存在感。もう1つは、彼を支えるチーム全体の底の深さだ。
エース富永啓生の進化
富永啓生は、この試合でチーム最多となる28得点を記録した。しかし、その価値は数字だけには表れない。彼のプレイには「ゲームを支配する」という言葉が似合う、確固たる自信と技術がある。
もともと富永は、高校、大学と全国区で活躍した実力者。プロ入り後も、その得点力には定評がある。しかし、今年の彼のプレイには「主導権を握る」という姿勢がより鮮明に表れている。相手の守備が固まる中、タイミングを見極めてのスリーポイント、あるいはペイントエリアでの巧みな動き。彼の存在が、レバンガの攻撃の核として確立されている。
ロイブルHCが語る「ベンチの勝利」
「ベンチの活躍で試合に勝った」——。 チームの勝利を喜ぶ監督、ロイブルHCの言葉だ(道新スポーツ)。
この言葉は、レバンガの強さの秘密を物語っている。富永が得点を量産する一方で、控え選手たちがその隙を埋め、守備で粘り、チームの勢いを絶やさない。ロイブルHCは、そのバランスの良さを何よりも重視している。
エースが輝くのは、その陰で支える仲間がいるからこそ。レバンガの連勝街道は、一人のスターによるものではなく、全員の力が結集した結果なのである。
歴史が刻むレバンガの軌跡:北海道の熱狂を支えるもの
「レバンガ」という言葉には、北海道の雪のように積もる歴史と、熱狂の物語が隠されている。
由来と、 BJリーグ時代の苦い経験
チーム名「Levanga」は、北海道の象徴でもある「Levant」(レバント、東方を意味する)と「Saga」(物語)を組み合わせた造語だ。まさに「北海道から始まる新たな物語」を意味する。
その歴史は、2006年のbjリーグ発足時にまで遡る。創設当初、彼らは「北海道ファイブアローズ」という名前でスタートした。しかし、2010年に「レバンガ北海道」と改名し、以降はB.LEAGUEの一角として邁進してきた。
しかし、かつてのレバンガは、常に上位を狙う強豪というよりは、下克上を狙う「闘将」のイメージが強かった。リーグ発盤期には、苦しい予算の中で選手を集め、戦う姿が印象的だった。bjリーグの時代には、リーグ最多得点王を輩出した選手もいたが、チームとしてのリーグ制覇までは至っていない(※bjリーグ時代の優勝経験はなし)。
新たな時代の幕開け
B.LEAGUEの発足と共に、チームはよりプロフェッショナルな体制へと移行した。特に近年は、富永啓生を筆頭に、国内外の実力者を積極的に獲得。その結果が、今季の11連勝という形で現れているのだ。
北海道のスポーツ文化において、バスケットボールはサッカーや野球に比べると後発だった。しかし、その熱狂は非常に強く、デューティーーフリーや「道産子」の粘り強さを応援する地域性と深く結びついている。
今季のレバンガがもたらす影響と展望
109点、11連勝。この快挙が、単なる一時的な盛り上がりに終わるのか、それともレバンガの「新常態」になるのか。
B.LEAGUE全体へのインパクト
まず、リーグ全体への影響は大きい。従来、B.LEAGUEでは、琉球ゴールデンキングズや千葉ジェッツなど、特定のチームがリーグを支配する構図が見られた。しかし、レバンガがこのペースで勝ち続けることで、リーグの勢力図が書き換えられる可能性がある。
特に、富永啓生の存在は、他のチームの守備戦略を大きく揺るがす。彼を止めるために、相手チームは常にスクリーンやダブルチームを仕掛ける必要が出てくる。これにより、他の選手にスペースが生まれ、チーム全体の攻撃力がさらに向上する好循環が生まれている。
チームの弱点と課題
しかし、油断は禁物だ。連勝の裏側には「疲労」がつきものである。 特に、シーズン後半戦に入り、主力選手の