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順天堂大学、6年ぶりの「頂点」奪還へ 箱根駅伝で見せた下級生主体の闘いとその全貌

2025年元日の箱根駅伝。関東学連選抜に次ぐ「第2の特選」的存在として、快進撃を期待された順天堂大学は、往路6位で折り返したのち、復路で繰り上げ、総合3位という手応え充分な結果でフィニッシュした。2019年(第95回)以来、約6年ぶりのトップスリー入りだ。

この結果は、単なる順位の上昇ではない。関東学院大学や中央大学といった強豪の壁を破り、下級生主体のオーダーで「シード権(上位10校)」を死守した、一つの転換点を意味している。この「順天堂大学の復活劇」の裏側には、一体どのような戦略と闘いがあったのか。最新の大会結果を踏まえ、その意義と未来を深層分析する。

復路の猛追で築いた「3位」の価値 ~第101回箱根駅伝の全記録~

順天堂大学の第101回箱根駅伝(2025年1月2日・3日)での戦いは、まさに「泥臭い粘り」の連続だった。

往路は序盤から苦戦が予想された。1区・2区を終えた段階では上位争いから少し離れていたが、3区(5.5km)の篠原圭吾(3年)が区間5位と粘り、4区(18.0km)の石田洸介(2年)が区間7位と踏ん張り、6位で折り返す。ここで「シード権」という安全圏内に入ることさえ、一筋縄ではいかない状況だった。

しかし、最大の山場は復路、そして最終8区だ。

箱根駅伝 順天堂大学 2025 フィニッシュ

【復路の盛り返し】 5区(山登り区間)は、往路の疲れが蓄積する区間。ここでは松本将大(3年)が区間10位と現状維持。事実上の「守り」に徹した。 6区(山下り区間)では、前田陸(1年)が区間6位とポジションを1つ上げ、5位浮上の足がかりを作った。 そして、7区(21.3km)の石井陽太(3年)が区間4位と大爆発。単独で走行し、 Central University をかわし、4位へと浮上した。

【決定的な8区】 8区(10.7km)は、前田陸(1年)が再び登板。区間3位という驚異的な走りで、 Metropolitan University を引き離し、単独3位を確定させた。この区間での差が、最終的に総合3位を決定づけた。

【最終9区・10区】 9区(23.5km)の吉田響(1年)は区間8位、10区(21.0km)の村山謙太(2年)が区間10位と、最後は守りに徹し、総合3位でゴール。2023年(第99回)の総合5位、2024年(第100回)の総合4位を経て、着実に「上位」へ返り咲いた。

【公式記録・事実関係】 * 総合3位(往路6位、復路3位) * 総合タイム:11時間13分49秒 * 獲得賞金:600万円(総合3位賞金) * シード権:第102回箱根駅伝の出場権を獲得(10位以内) * 主な活躍:7区 石井陽太(区間4位)、8区 前田陸(区間3位) * 出典Yahoo!ニュース(月刊陸上競技)Yahoo!ニュース(スポーツ報知)

下級生が支えた「新時代」の序章 ~戦略とオーダーの裏側~

順天堂大学のこの快挙は、単なる「若さの爆発」ではない。監督を務める原晋(はら しん)監督の、下級生起用という賭けに近い採算が、見事に的中した結果と言える。

1. 「若さ」を武器にした戦略

本届の順天堂大学のオーダーは、非常に特徴的だった。エース区間である2区に、当時2年生の石田洸介を起用。前回(第100回)は1区だった彼を、あえて長距離区間に配置転換した。これは、彼の持つ「粘り」を長区間で活かす、原監督の計算だった。

また、復路の要である7区・8区を、3年生と1年生がダブルで担わせた。7区の石井が「先行」という形で脚を作り、8区の前田が「追い込み」をかける。この「上下」の連携が、他大学との差を広げる決定打となった。

2. 順天堂大学と箱根駅伝の歴史

順天堂大学は、古豪である。元々は医学部を中核に持つ大学で、陸上競技部も歴史がある。 しかし、近年は「5位」や「4位」の壁が長く続いた。前回大会(第100回)でも、終盤まで3位争いに加わったが、最終的に4位に終わった。

参考(未検証情報):一部のスポーツメディアでは、前回大会後のチーム内での若返り策や、練習メニューの変更が功を奏したとの見方もあるが、詳細は不明確である。 【事実】:本記事では、上記の公式記録に基づいた事実のみを扱う。

3年ぶりシード権確保がもたらす「今後」への影響

総合3位、そしてシード権獲得。これは、順天堂大学にとって単なる名誉ではない。来季以降のチーム体制に、決定的な影響を与える。

1. 「強豪校」への仲間入り

箱根駅伝において、上位10校(シード校)であることの意味は大きい。出場権が保証されることで、新入生の勧誘が有利になる。特に、下級生主体で結果を残したことは、「出場機会がある」「活躍の場がある」というアピール材料になる。

2. 原監督の采配への信頼強化

原監督は「長距離走の魔術師」とも呼ばれるが、本次の采配は「若手育成」の成果を内外に示した。来季以降も、この「下級生起用」の路線は強化される可能性が高い。

3. 総合優勝への道筋

総合3位は、優勝争いへの「玄関口」だ。往路6位から復路で挽回したことは、持久力と精神力に課題を抱えていた同部の弱点を克服しつつある証拠である。 次回(第102回)