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X(旧Twitter)、インフォファイアプリを禁止へ:AIスパム拡大で踏み込んだ措置

X(旧Twitter)が、投稿やリプライに報酬を支払う「インフォファイ(InfoFi)」アプリを公式に禁止する方針を発表した。この措置は、プラットフォーム上でのAI生成スパムや低品質なコンテンツが拡大する中で、エンゲージメント(投稿やリプライ)を金融的にインセンティブ化する行為を根絶するためのものだ。

Xの新方針:インフォファイアプリの排除が本格化

X社は2024年1月15日(現地時間)、開発者向けのAPIポリシーを改定し、特定のキーワードを含む投稿やリプライに対して用戶に報酬を提供するサードパーティーアプリを禁止すると発表した。同社のプロダクト責任者であるニキータ・ビア氏は、自身のXアカウントを通じてこの改定内容を明らかにした。

このポリシー変更の背景には、「インフォファイ(Information + Finance)」 と呼ばれる、情報を金融と融合させた新規ビジネスモデルの急増がある。これらのアプリは、ユーザーが特定のキーワードを含むツイートやリプライを送ることで、暗号資産などの報酬を得られる仕組みを提供していた。

しかし、X社はこの仕組みが、AIによって生成された低品質なコンテンツ(いわゆる「AIスパム」)や、自動化されたリプライ攻撃を助長していると判断した。同社は「これら(インフォファイアプリ)が、スパムや低品質コンテンツの拡散を促進している」と結論付け、API利用規約の下でこれらのアプリを明確に禁止する措置に出た。

事実関係の確認:主要メディアの報道

X社のこの決定は、複数の有力メディアによって報じられている。以下に主な報道内容を整理する。

1. 各メディアの Reporting

  • Mashable: 「Elon Musk's X bans 'InfoFi' crypto projects for posting AI slop and reply spam」
  • 詳細: XがAIスパムやリプライスパムを投稿する「InfoFi」暗号プロジェクトを禁止したと伝えた。Elon Musk氏のXプラットフォームにおける取り組みの一環として位置付けている。
  • CCN.com: 「Is X Banning Crypto? Elon Musk Faces Backlash Over Tokenized Engagement Crackdown and AI Slop」
  • 詳細: Xがトークン化されたエンゲージメント(報酬を伴う投稿・リプライ)の規制を強化し、Elon Musk氏が批判に直面している状況を報じ。AIスパム問題と絡めたトピックとして取り上げている。
  • The Block: 「Kaito token plummets after X revises API policies to ban InfoFi crypto projects」
  • 詳細: XのAPIポリシー改定により、InfoFi関連プロジェクトの禁止が決定したことを受けて、関連プロジェクトのトークン価格が急落した事例を具体的に報告。特に「Kaito」というプロジェクトへの影響を詳細に分析している。

これらの記事は、X社が「AIスパム」や「トークンエンゲージメント」に対して強硬な姿勢で臨んでいるという共通の認識を示している。

ソーシャルメディア モニター 画面上にAIスパムと表示される画像

背景:なぜ今、インフォファイなのか?

インフォファイアプリの禁止は、単なるスパム対策以上の意味合いを持つ。ここ数ヶ月、Xプラットフォームでは「報酬」を目的とした投稿が急増し、プラットフォームの健全性が脅かされていた。

「エンゲージメント経済」の歪み

インフォファイアプリは、ユーザーに「報酬」をちらつかせ、特定の行動(キーワードツイート、リプライ)を促す。この仕組み自体が問題というわけではないが、以下の問題が指摘されていた。

  1. AIスパムの量産: ボットやAIを用いて、大量の低品質なリプライやツイートを自動生成。
  2. 情報の質の低下: 金銭的インセンティブのみを目的とした、意味のないコンテンツが溢れる。
  3. コミュニティの侵食: 真摯なコミュニケーションを行うユーザーが、スパムに埋もれる環境の悪化。

X社のAPIポリシー改定は、こうした「エンゲージメント経済」の歪みを是正し、「Public Conversation(公の対話)」という本来の目的に立ち返るための布石と分析できる。

注目のキーワード「Kaito」と市場の反応

The Blockの記事で特に注目されているのが、「Kaito」 というプロジェクトのトークン価格急落だ。Xのポリシー変更が、特定のプロジェクトに直接的な経済的打撃を与えた稀なケースとして注目されている。

Kaitoは、AI技術を活用した情報分析プラットフォームとして知られ、X上での情報発信とトークンエコノミーを連携させていた。しかし、Xの新規約により、その活動の基盤が揺らぐ結果となった。

市場の反応

  • 即時的な価格下落: ニュース発表直後、Kaito関連トークンは急落した。
  • 投資家心理: 投資家は、プラットフォーム側の規制リスク(プラットフォームリスク)が、暗号資産価格に直接影響を与える可能性を再認識した。

これは、単なるテクノロジー企業のポリシー変更ではなく、「Web3」「トークンンエコノミー」経済圏全体に影響を与える規制強化の第一歩として捉える意見も多い。

連動する課題:日本政府による改善要請

X社がスパム対策に奔走する一方で、日本国内では別の倫理的・法的課題も浮上している。それは、生成AI「Grok」の性的画像生成問題だ。

日本政府の動き

2024年1月15日~16日、小野田紀美AI戦略担当相は、X社に対して改善を要請したと発表した。これは、生成AI法(AI関連事業法)に基づく初の指導事例として注目されている。

  • 問題の内容: Xに搭載された生成AI「Grok」を悪用し、実在の人物の画像を勝手に性的に加工・投稿する被害が相次いでいる。
  • 政府の対応: 不適切な画像が出力されないよう、技術的な改善措置を講じるよう求めた。
  • X社の対応: 日本時間15日、人物の画像を露出の多い服装に編集できなくする対策を講じたと発表したが、その後も不適切な画像の出力報告があるとして、一層の改善が必要とされている。

2つの課題の関連性

インフォファイ禁止とGrok問題は、異なるトピックだが、「Xプラットフォームのガバナンス(統治)」 という観点では共通している。 - インフォファイ禁止: ユーザー間の行動(投稿・リプライ)の質を管理するための措置。 - Grok問題への対応: プラットフォーム上で生成されるコンテンツの倫理的リスクを管理するための措置。

X社は、これら一連の課題に直面し、プラットフォームの「安全」と「自由」のバランスをどう取るか、大きな試練に直面している。

Elon Musk Xオフィス 会議

経済・社会への即時的な影響

More References

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