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がん5年生存率、全国データで初めて詳細判明。乳がん88%・前立腺がん92.1%/差はなぜ生まれる?

がんと診断された方やそのご家族にとって、最も気になることの一つは「どのくらい生きられるか」という生存率ではないでしょうか。これまで、がんの種類や病期によって生存率は公表されていましたが、日本の全国民のがんデータを網羅的に分析した結果、より詳細な5年生存率が初めて明らかになりました。

このたび発表された「全国がん登録」のデータは、日本の医療現場にとって節目となるものです。一体、どのような事実が判明したのでしょうか。そして、その数値が私たちに何を教えてくれるのかを深掘りします。

がんデータの新たな扉が開く「全国がん登録」とは

2026年1月、読売新聞やNHKなどの報道機関は、国立がん研究センターなどの研究グループが行なった大規模な解析結果を伝えました。これは、国内でがんと診断された患者さんの約9割をカバーする「全国がん登録」のデータを初めて用いた、日本最大規模の生存率調査です。

これまでの生存率公表の限界

従来、生存率といえば「がん登録」というデータベースが基盤となっていました。しかし、以前は全国の全データをまとめるのに数年を要し、公表されるまでにタイムラグがあったり、特定の病院に限られたデータ(院内がん登録)を基にした値が多かったりと、日本の全体像を正確に把握するのは困難でした。

しかし、 이번の調査では、2010年から2012年にがんと診断された患者さん約81万人分のデータを解析。よりリアルで正確な数値が提示されたことで、医療の質やがん対策の進歩を測る重要な指標となりました。

【速報】判明した最新5年生存率と「がんの種類による差」

結論から言えば、がんの種類によって5年生存率には非常に大きな差があることが確認されました。5年生存率とは、がんと診断されてから5年後に生存している患者の割合を示し、一般的に治療成績の指標として用いられます。

主な部位のがん5年生存率(2010~2012年診断例)

  • 前立腺がん:92.1%
  • 甲状腺がん:90.3%
  • 乳がん:88.0%
  • 皮膚がん:85.7%
  • 子宮体がん:84.8%
  • 膀胱がん:74.5%
  • 子宮頸がん:73.1%
  • 結腸がん:71.8%
  • 直腸がん:70.2%
  • 胃がん:68.7%
  • 食道がん:52.0%
  • 肝臓がん:36.7%
  • 肺がん:34.9%
  • 胆のう・胆管がん:28.5%
  • 膵臓がん:11.2%

(※読売新聞オンライン、NHKニュース、Yahoo!ニュースより抜粋・編集)

がん種類別生存率グラフ,統計データ,棒グラフ,色分け

一目瞭然ですが、前立腺がんや乳がんといった「激素依存性」のがんや、早期発見が進んでいるがんは90%近い生存率を誇る一方で、膵臓がんや肝臓がん、胆道がんといった発見が遅れがちな臓器のがんは、依然として低い生存率にとどまっているのが現状です。

なぜこんなに差が生まれるのか?生存率を左右する3つの要因

「早期発見」という言葉を耳にする機会が多いですが、この生存率の差は単に「がんが早期か進行期か」というだけではありません。複数の要因が複雑に絡み合っています。

1. 検診の普及率と早期発見のしやすさ

乳がんや胃がん、子宮頸がんなどは、検診による早期発見が進んでいることで知られています。特に乳がんは、手で触れてわかる大きさになる前に見つかるケースが増えており、これが88%という高い生存率につながっています。

一方、膵臓がんは「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期症状がほとんどありません。そのため、自覚症状を持って受診した時点では、すでに進行しているケースが少なくありません。

2. 治療法の進歩と選択肢

前立腺がんは、ホルモン療法や放射線治療、手術など、効果的な治療法が確立されています。また、乳がんも分子標的薬などの新しい治療薬が次々と開発され、治療成績は年々向上しています。

しかし、胆のうがんや膵臓がんは、手術で切除することが難しく、また抗がん剤が効きにくいという難しさがあります。がん細胞の性質自体が治療に抵抗しやすいのです。

3. がんの性質(進行速度と転移)

肝臓がんは、もともと肝硬変などの基礎疾患をもった患者さんに発生することが多く、全身状態が悪化しやすいという側面があります。また、肺がんも、早期から血液やリンパ流れて転移を起こしやすい性質を持っており、これが生存率を押し下げている一因です。

医療現場と社会に与える影響とは?

この大規模な生存率公表は、医療者や患者さん、そして国の政策にどのような影響を与えるのでしょうか。

患者さんへの「安心」と「不安」

「私のがんの生存率は?」と知りたいのは患者さんです。しかし、このデータはあくまで「平均値」であり、「この数値以下だから」という絶望的な判断材料にはなりません。 逆に、乳がんや前立腺がんのように治療成績の良いがんの患者さんにとっては、「これだけ生存率が上がっている」という事実が、大きな安心材料となるはずです。

医療政策の重点化

政府や国立がん研究センターは、このデータをもとに、生存率の低いがん(特に胆のう・胆管がん、膵臓がん)に対する研究費や、早期発見技術の開発にリソースを割く必要性を再認識することになります。

例えば、「5年生存率が10%台の膵臓がんをどう20%、30%に引き上げるか」という命題に、国を挙げて取り組む根拠となったと言えるでしょう。

今後の展望:生存率を上げるための鍵

では、このデータを未来の医療に活かすにはどうすればいいのでしょうか。

早期発見技術の革新

膵臓がんのような「見つけにくいがん」に対しては、AIを活用した画像診断や、血液中の遺伝子を調べる「リキッドバイオプシー(液体生検)」といった、新しい早期発見技術の実用化が待たれます。これらが普及すれば、生存率の低いがんの数値も確実に改善していくはずです。

予防の重要性の再認識

肺がんの生存率が低い背景には、喫煙率との関連も指摘されています。がんは「老化」や「生活習慣」という側面も強く持っています。このデータは、禁煙や節酒、バランスの取れた食事、適度な運動といった「予防」の重要性を、改めて社会に問いかけています。

まとめ:数字が語る「がんとの向き合い方」

全国がん登録から初めて導き出された正確な5年生存率。それは、前立腺がんや乳がんが90%近い治療成