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二十歳の節目、雪舞う中で新たなスタート 各地で祝賀会と未来への誓い
今年もまた、特別な一日が訪れた。1月8日は、2025年最初の「成人の日」だ。法律改正により、成年の年齢は18歳に引き下げられたが、自らの意思で人生を切り拓く節目として「20歳」を祝う気持ちは、今も多くの若者の胸に深く刻まれている。本日は、全国各地で行われた祝賀会の模様と、新成人たちが抱くリアルな思いに迫る。
雪の中、新たな一歩を踏み出す
2025年の成人の日、全国的に寒さが厳しく、所々には雪が舞う日も多かった。そんな中、各地の自治体は、新成人たちを温かく迎える準備を進めていた。
中でも印象的だったのは、佐賀県佐賀市で行われた祝賀会だ。市内最大の多目的ホール「SAGAアリーナ」を会場に、約1700人の新成人が集結した。雪が降りしきる中、会場に駆けつける若者たちの顔には、緊張と期待が入り混じっていた。
「雪が降る中、皆さん、おめでとうございます。そして、よく来てくれました」
(佐賀市・池田洋一市長)
池田市長は、悪天候にもかかわらず多数の参加者が集まったことに感謝を示し、「これまでの18年間の人生を土台に、佐賀市、そして日本、世界をまたいで、大輪の花を咲かせてほしい」とエールを送った。
会場では、地元のアーティストによるライブや、市長との対談企画など、双方向で参加者を引き込むプログラムが組まれていた。特に、雪の中で再会を喜び合う若者たちの姿は、この日が単なる儀式ではなく、友情を深め合う貴重な場であることを物語っていた。
社会の一員としての自覚と決意
一方、名古屋や岐阜県では、冠婚葬祭や社会人としてのマナーに焦点を当てた講演会が行われた。中日新聞の報道によると、愛知県内のホテルで開かれた式典では、社会人経験豊富な講師たちが、ビジネスマナーや金銭感覚の重要性を説いた。
「自己投資は、自分自身への一番のプレゼントです」
(NPO法人理事長・糸井あづさ氏)
この言葉は、就職活動や進学を控える新成人たちにとって、現実的なアドバイスとなった。単に「大人になった」と祝福するだけでなく、具体的な「生き方」を提示する場が、各地で設けられているのである。
神戸市では、プロバスケットボールチーム「神戸ストークス」のGMを招いた講演会が開催された。選手たちの「はたち(20歳)」の時を振り返り、夢を追う姿勢やチームワークの重要性を語る姿は、参加者の心に響いたようだ。
成人の日と20歳の歴史的な変遷
なぜ、日本では「20歳」を祝う風習がこれほどまでに根付いているのだろうか。その背景には、歴史的な変遷がある。
かつて、日本では成年は20歳と定められ、_nth(はたち)_を超えることが、村社会や家族において一人前として認められる決定的な瞬間だった。飲酒や喫煙、選挙権など、公的な権利行使も20歳からが原則だった。
しかし、2022年4月の民法改正により、成年年齢は18歳に引き下げられた。これにより、原則として18歳で親の同意なく契約が可能となり、選挙権も与えられるようになった。この法律改正以降、1月第2月曜日の「成人の日」は、18歳と20歳の2回に分けて祝う自治体も増えた。
それでも、20歳の祝賀会を継続する自治体が多い理由は、単なる法的な年齢の問題ではない。それは、自らの意志で「社会人としての自覚」を持つための、心理的な区切りを設定するためだ。18歳からの2年間は、高校卒業や進学、就職と、人生のターニングポイントが続く。その激動の時期を終え、ようやく「20歳」としての自覚が芽生える頃、改めて社会への一歩を踏み出す宣言をする場が、今日の祝賀会なのである。
令和の新成人が抱える「リアル」とは?
式典の花や装いも、時代の移り変わりを物語っている。かつては男性の「紋付き袴」、女性の「振袖」が主流だったが、近年は色鮮やかな「カクテルドレス」や「タキシード」、さらには和装と洋装をミックスしたスタイルも登場した。個性を重視する現代の若者らしさが、服装にも表れている。
しかし、装いが華やかになる一方で、新成人たちの心には「不安」も漂っている。
- 経済的不安:物価高騰や円安の影響で、生活費や学費の負担が増加している。
- 就職・進学のプレッシャー:少子化に伴う人手不足で採用は活発だが、一方でAI技術の進化など、未来の職業像が不透明になっている。
- 社会的な課題:少子高齢化、地方創生、環境問題など、解決すべきテーマが山積みである。
これらの課題に直面しながらも、各地の式典で若者たちが語る言葉には「感謝」と「挑戦」というキーワードが頻繁に見られた。雪の中、あるいは晴天の下を問わず、新成人たちは、不安を抱えながらも、前を向いて歩み出す覚悟を示している。
未来への展望:新成人たちに求められる役割
2025年の成人の日を通過した若者たちに、社会はどのような役割を期待しているだろうか。
一つは、「多様性の受容」である。グローバル化が進む中、異なる価値観を持つ人々と協働する能力が、ますます重要になっている。佐賀市や神戸市でのイベントが、単なる儀式ではなく、多様な人々と交流する場として機能したことは、その好例と言える。
もう一つは、「主体的な意思決定」だ。18歳で選挙権が与えられたように、新成人たちは政治や社会の意思決定プロセスに、より積極的に参加することが求められる。講演会で語られた「自己投資」も、結局は自分の人生を主体的にデザインするための手段である。
最後に、「地域との関わり」だ。少子高齢化が深刻化する地方では、若者の力が待望されている。新成人たちが、学びや働きの場として、そして社会貢献の場として、地域をどう活性化させるかが、日本の未来を左右する。
まとめ:雪に舞う希望、20歳の証言
2025年最初の成人の日。雪が降る佐賀、講演が続く神戸、そして県内各地で行われた祝賀会。そこには、歴史的な役割を終えつつある「成人の日」と、それでもなお、新たな人生のスタート地点に立つ若者たちへのエールが込めていた。
法的な年齢は18歳