相撲

豊昇龍の立ち合い変化に賛否両論！ 中畑清氏が苦言、元横綱・若乃花は絶句…相撲界内外で議論沸騰

大相撲の熱戦が繰り広げられる中、今、横綱・豊昇龍の立ち合いの変化を巡って、相撲界内外で大きな議論が巻き起こっています。連日満員御礼となる国技館の熱狂とは裏腹に、豊昇龍の勝負に対する姿勢に、ベテラン解説者や元力士から厳しい意見が相次いでいるのです。

豊昇龍の立ち合い変化とは？ なぜ議論を呼んでいるのか

豊昇龍の立ち合い変化とは、相手力士と正面からぶつかり合うのではなく、相手の動きに合わせて体をかわし、態勢を崩して優位に立つ戦法のことです。この戦法自体は古くから存在するものですが、横綱という最高位の力士が多用することに対して、「横綱相撲とは言えない」「見ているファンを失望させる」といった批判の声が上がっています。

特に、2024年5月場所での豊昇龍の取り組みにおいて、この立ち合い変化が目立ち、結果として2敗を守ったものの、その勝ち方に納得がいかないという声が噴出しました。横綱としての責任、そして相撲道とは何か。豊昇龍の相撲が、改めてその根源的な問いを投げかけているのです。

中畑清氏が豊昇龍に苦言 「あの勝ち方で胸を張られても困る」

元プロ野球選手で、現在は野球解説者として活躍する中畑清氏は、豊昇龍の立ち合い変化について、手厳しい意見を述べています。Yahoo!ニュースの記事によると、中畑氏は「横綱は見せなきゃいけない立場」と前置きした上で、「あの勝ち方で胸を張られても困る」と苦言を呈しました。

中畑氏の言葉は、横綱という地位に対する期待の表れと言えるでしょう。横綱は、ただ勝つだけでなく、相撲道の体現者として、常に正々堂々とした相撲を見せる義務がある。中畑氏の言葉は、その期待に応えられていないと感じたからこそのものでしょう。

元横綱・若乃花も絶句 「解説しづらいな」

日刊スポーツの記事では、元横綱・若乃花も豊昇龍の立ち合い変化に困惑している様子が伝えられています。「解説しづらいな」という言葉からは、言葉を選びながらも、豊昇龍の相撲に対する複雑な思いが垣間見えます。

一方、元照ノ富士は「考え方それぞれ」とコメントしており、力士によって意見が分かれていることがわかります。

相撲界の重鎮たちの見解は？

相撲界の重鎮たちは、この問題についてどのような見解を示しているのでしょうか。残念ながら、今回の報道では具体的なコメントは確認できませんでしたが、過去の事例や発言から推測すると、意見は大きく分かれる可能性があります。

保守的な考えを持つ親方衆は、伝統的な相撲道を重んじ、横綱には正攻法での勝利を求めるでしょう。一方、変化を厭わない親方衆は、勝つための戦略として立ち合い変化を容認するかもしれません。

なぜ今、豊昇龍の立ち合い変化が問題視されるのか？

豊昇龍の立ち合い変化は、以前から見られた戦法ですが、なぜ今になってこれほど問題視されるようになったのでしょうか。

• 横綱という地位: 横綱は、大相撲の最高位であり、力士の模範となるべき存在です。その横綱が、必ずしも正面からぶつかり合わない戦法を多用することに、違和感を覚える人が多いのでしょう。
• ファンの期待: 相撲ファンは、横綱に対して、力強く、豪快な相撲を期待します。立ち合い変化は、そうした期待とは異なるため、失望感を与える可能性があります。
• 相撲道の精神: 相撲は、単なる格闘技ではなく、日本の伝統文化であり、精神性を重んじる武道でもあります。立ち合い変化は、相撲道の精神に反するという意見も存在します。

立ち合い変化は本当に悪なのか？ 戦略としての有効性

しかし、立ち合い変化は本当に悪なのでしょうか？ 戦略として見た場合、立ち合い変化は非常に有効な戦法です。相手の力を利用したり、態勢を崩したりすることで、体格差を克服し、勝利に繋げることができます。

特に、豊昇龍のように、スピードと技術に優れた力士にとっては、立ち合い変化は大きな武器となります。相手の出方を冷静に見極め、最適なタイミングで変化することで、勝利の可能性を高めることができるのです。

今後の豊昇龍の相撲はどうなる？

今回の議論を受けて、今後の豊昇龍の相撲はどうなるのでしょうか。いくつかの可能性が考えられます。

• 立ち合い変化の自粛: 批判の声を受けて、豊昇龍が立ち合い変化を自粛する可能性があります。しかし、それは自身の武器を捨てることにもなりかねません。
• 立ち合い変化の頻度を減らす: 立ち合い変化を完全にやめるのではなく、頻度を減らすことで、批判をかわしつつ、自身の相撲を維持する可能性があります。
• 今まで通りの相撲を続ける: 批判を気にせず、今まで通りの相撲を続ける可能性もあります。その場合、さらなる批判を浴びる可能性もありますが、自身の信念を貫くという姿勢を示すことができます。

いずれにせよ、豊昇龍の今後の相撲は、今回の議論の結果を大きく左右するでしょう。

まとめ：豊昇龍の相撲が問いかけるもの

豊昇龍の立ち合い変化を巡る議論は、単なる勝敗の問題に留まらず、横綱のあり方、相撲道の精神、そしてファンの期待といった、大相撲の根幹に関わる問題提起となっています。

豊昇龍自身が、この議論をどのように受け止め、今後の相撲にどう活かしていくのか。そして、相撲界全体が、この問題をどのように乗り越えていくのか。今後の動向から目が離せません。

相撲ファンとしては、力士たちの熱い戦いを応援するとともに、相撲という文化が、時代に合わせてどのように変化していくのかを見守っていきたいと思います。