厚生年金パート

厚生年金パート加入拡大へ！年金改革法案が閣議決定、私たちの生活はどう変わる？

パートで働く皆さん、そして企業にお勤めの皆さん。厚生年金に関する大きな動きがありました。短時間労働者の厚生年金加入要件が拡大される年金改革関連法案が閣議決定されたのです。テレ朝newsをはじめ、Yahoo!ニュース、読売新聞オンラインなど、各メディアが速報で報じています。

今回の法案は、パートで働く皆さんの将来の年金受給額を増やし、より安定した老後生活を送るための重要な一歩となります。しかし、同時に保険料負担の増加や企業側の対応など、気になる点も多くあります。この記事では、今回の法案の内容を詳しく解説し、私たちの生活にどのような影響があるのか、わかりやすく紐解いていきます。

なぜ今、厚生年金加入要件の見直しが必要なのか？

日本の社会は、少子高齢化という大きな課題に直面しています。現役世代が減少し、年金制度を支える力が弱まっているのです。そのため、より多くの人に年金制度に加入してもらい、制度全体の安定性を高める必要があります。

パートで働く皆さんは、日本の労働市場において重要な役割を担っています。しかし、現状では、一定の条件を満たさないと厚生年金に加入できず、国民年金のみに加入している方も少なくありません。国民年金だけでは、老後の生活資金として十分とは言えず、老後の生活設計に不安を感じている方もいるでしょう。

今回の法案は、こうした状況を改善し、パートで働く皆さんの老後の生活をより安定させることを目的としています。

年金改革法案、一体何が変わる？

今回の年金改革関連法案の主なポイントは以下の通りです。

短時間労働者の厚生年金加入要件の拡大: 現在、従業員数51人以上の企業で働く週20時間以上働くパートの方が厚生年金加入の対象となっていますが、この要件が緩和される可能性があります。具体的にどのような要件になるのかは、今後の国会審議で決定されます。
「106万円の壁」の撤廃: 現在、年収106万円を超えると厚生年金保険料の支払い義務が発生し、手取り収入が減ってしまうという問題がありました。今回の法案では、この「106万円の壁」が撤廃されることになります。これにより、パートで働く皆さんが、収入を増やすことをためらうことなく、より積極的に働くことができるようになります。
高所得者の厚生年金保険料の段階的引き上げ: 賞与を除く年収798万円以上の高所得者については、厚生年金保険料が段階的に引き上げられます。これは、年金制度の公平性を高め、制度全体の持続可能性を確保するための措置です。

具体的にどんな影響がある？メリットとデメリット

今回の法案が施行されると、私たちの生活にはどのような影響があるのでしょうか？

メリット:

将来の年金受給額が増える: 厚生年金に加入することで、国民年金に加えて厚生年金も受給できるようになります。これにより、老後の生活資金が増え、より豊かな老後生活を送ることができます。
保障が充実する: 厚生年金には、老齢年金の他に、障害年金や遺族年金といった保障も含まれています。万が一の事態が発生した場合でも、これらの保障によって生活を支えることができます。
企業側の福利厚生が充実する可能性: 従業員の厚生年金加入を促進するために、企業側が福利厚生を充実させる可能性があります。例えば、健康診断の実施や、育児・介護支援制度の導入などが考えられます。

デメリット:

保険料負担が増える: 厚生年金に加入すると、保険料を支払う必要があります。保険料は給与から天引きされるため、手取り収入が減ってしまう可能性があります。
企業側の負担が増える: 従業員の厚生年金加入に伴い、企業側も保険料を負担する必要があります。これにより、企業側の経営状況が悪化する可能性があります。

いつから始まる？今後のスケジュール

今回の年金改革関連法案は、今後国会で審議され、可決されれば施行されることになります。具体的な施行時期はまだ決定されていませんが、政府は、2025年中の施行を目指しています。

法案の内容や施行時期については、今後も報道される情報を注視していく必要があります。

企業側の対応は？人事・労務担当者が知っておくべきこと

今回の法案は、企業の人事・労務担当者にとっても重要な影響があります。

就業規則の変更: 短時間労働者の厚生年金加入要件が変更された場合、就業規則を変更する必要があります。
従業員への説明: 従業員に対して、今回の法案の内容や、厚生年金加入によるメリット・デメリットを丁寧に説明する必要があります。
保険料負担の増加: 従業員の厚生年金加入に伴い、企業側の保険料負担が増加します。経営状況を考慮し、適切な対応を検討する必要があります。