百日ぜき
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過去最多の感染者数!百日ぜきが流行の兆し? 知っておくべき症状と対策
近年、感染者数が減少傾向にあった百日ぜきが、再び増加傾向にあります。特に2024年に入ってからは、その勢いを増し、過去最多の感染者数を記録する事態となっています。この記事では、百日ぜきの現状、症状、そして私たちにできる対策について詳しく解説します。
百日ぜき、感染者数が過去最多を更新!何が起きている?
2024年4月、全国的に百日ぜきの感染拡大が報告されています。テレビ朝日系(ANN)の報道によると、3月31日までの1週間で報告された感染者数は578人と、2018年の全数把握開始以降で最多となりました。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)のデータによれば、特に兵庫県(36人)と沖縄県(35人)での感染者数が多くなっています。FNNプライムオンラインの記事では、今年初めから3月23日までに4100人の患者が報告され、昨年1年間の患者数4054人をすでに上回っていると報じられています。
なぜ今、百日ぜきが流行しているのか?
百日ぜきは、百日ぜき菌という細菌によって引き起こされる感染症です。新型コロナウイルス感染症の流行下では、感染対策の徹底により患者数が減少していましたが、行動制限の緩和とともに、再び感染が拡大していると考えられます。
NHKの報道では、百日ぜき菌の「耐性菌」が各地で報告されていることが指摘されています。これにより、従来のワクチン効果が十分に得られない可能性も懸念されており、専門医はワクチン接種を改めて呼びかけています。
百日ぜきってどんな病気? 症状と経過
百日ぜきは、その名の通り、長引く咳が特徴的な病気です。カラダ内科クリニックの記事によると、初期症状は風邪とよく似ており、鼻水、くしゃみ、軽い咳などが見られます。しかし、徐々に咳が激しくなり、特徴的な「コンコン」という咳が出るようになります。この咳は、夜間に悪化することが多く、時には嘔吐を伴うこともあります。
メディカルドックの記事では、百日ぜきの経過を3つの時期に分けて解説しています。
- カタル期: 鼻水、くしゃみ、軽い咳など、風邪のような症状が1~2週間続きます。
- 痙咳期: 激しい咳が特徴的な時期で、2~3週間続きます。咳の後に「ヒュー」という音が出ることがあります。
- 回復期: 咳の頻度や程度が徐々に軽減していく時期で、数週間から数ヶ月続きます。
特に注意が必要なのは乳幼児! 重症化のリスク
百日ぜきは、特に乳幼児にとって重症化のリスクが高い病気です。ANNニュースの記事にもあるように、新生児が感染した場合、呼吸困難などを引き起こし、死亡する恐れもあります。そのため、乳幼児への感染予防は非常に重要です。
百日ぜきの感染力はインフルエンザの約10倍!?
FNNプライムオンラインの記事によると、百日ぜきの感染力はインフルエンザの約10倍とも言われています。感染経路は、主に咳やくしゃみによる飛沫感染です。そのため、感染を広げないためには、咳エチケットを徹底することが重要です。
大人も要注意! 知らぬ間に感染を広げている可能性も
百日ぜきは、子供だけでなく大人も感染する可能性があります。大人の場合、症状が軽度で、単なる風邪と勘違いされることもあります。しかし、感染していることに気づかないまま、周囲の人に感染を広げてしまう可能性があります。
百日ぜきの検査と治療
百日ぜきの検査は、主に鼻咽腔ぬぐい液や血液を用いて行われます。カラダ内科クリニックの記事によると、近年では迅速検査キットも開発されており、早期診断が可能になっています。
治療は、主に抗菌薬を用いて行われます。早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、感染期間を短縮することができます。
百日ぜきから身を守るためにできること
百日ぜきから身を守るためには、以下の対策が有効です。
- ワクチン接種: 百日ぜきの予防接種は、乳幼児の定期接種として行われています。しかし、ワクチンの効果は徐々に低下するため、必要に応じて追加接種を検討しましょう。
- 咳エチケットの徹底: 咳やくしゃみをする際は、ティッシュやハンカチで口と鼻を覆いましょう。
- 手洗い・うがいの励行: 外出後や食事前には、必ず手洗い・うがいを行いましょう。
- 人混みを避ける: 感染が拡大している時期は、できるだけ人混みを避けましょう。
- 早期受診: 風邪のような症状が長引く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
最後に
百日ぜきは、適切な対策を講じることで、感染リスクを減らすことができます。特に乳幼児がいる家庭では、予防接種の徹底や、日頃からの感染対策を心がけましょう。また、症状が疑われる場合は、自己判断せずに、早めに医療機関を受診することが大切です。
百日ぜきの流行状況は、今後も注視していく必要があります。厚生労働省のホームページなどで、最新の情報を確認するようにしましょう。
参考資料:
- 「百日ぜき」1週間の感染者578人で過去最多に 乳児感染で重症化も(テレビ朝日系(ANN))
- 百日せき「耐性菌」各地で報告 専門医がワクチン接種呼びかけ | NHK | 医療・健康
- 感染拡大する『百日ぜき』感染力はインフルエンザの約10倍 激しいせきで“あばら折れる”ことも 子供の重症化に要注意
- 百日咳 |厚生労働省
この記事が、百日ぜきに関する正しい知識を持ち、適切な対策を講じるための一助となれば幸いです。
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