退職代行モームリ

「もうムリ…」新卒が続々退職代行へ？ モームリに依頼殺到の背景と今後の展望

新年度が始まったばかりの4月、早くも「退職代行」サービスに依頼が殺到しているというニュースが話題になっています。 特に、新卒社員からの依頼が急増している状況は、社会に大きな衝撃を与えています。 今回は、退職代行サービス「モームリ」に新卒社員からの依頼が殺到している背景、その現状、そして今後の展望について詳しく解説します。

なぜ？ 退職代行モームリに新卒からの依頼が殺到

退職代行サービス「モームリ」の公式X（旧Twitter）によると、2025年度の新卒社員から退職代行の依頼が急増しているとのことです。 産経新聞の記事によれば、4月1日には5件、2日には8件、3日には18件と、日に日に依頼件数が増加しており、「来週月曜が恐ろしい」と担当者がコメントしています。

新卒が退職代行を選ぶ理由とは？

「モームリ」に寄せられた新卒社員からの退職理由として、Yahoo!ニュースで報道された産経新聞の記事では、以下のような事例が紹介されています。

• 「入社式で社長が怒鳴る」
• 「業務を想像し吐き気」

西スポWEB OTTO!の記事では、さらに具体的な声として、

• 「ゴミカスレベルと言われた」
• 「頭から飲み物をかけられた」

といった、信じがたい内容も報告されています。 これらの事例は、一部かもしれませんが、新卒社員が直面する過酷な労働環境やハラスメントの実態を浮き彫りにしています。

退職代行サービスとは？

退職代行サービスとは、会社を辞めたいけれど、自分では言い出しにくい、あるいは会社とトラブルになる可能性がある場合に、本人の代わりに退職の意思を会社に伝えてくれるサービスです。 退職に関する手続きも代行してくれるため、精神的な負担を軽減し、スムーズな退職をサポートしてくれます。

退職代行モームリは、来店・オンラインでの無料相談や、会社への連絡を目の前で行うなど、利用者の不安を解消するサービスを提供しています。 正社員の場合22,000円（税込）、アルバイトの場合12,000円（税込）というリーズナブルな価格設定も特徴です。

退職代行モームリとはどんな会社？

退職代行モームリは、アルバトロス株式会社が運営する退職代行サービスです。 「もうムリだ!っと会社で感じたら」というキャッチフレーズで、気軽に相談できる窓口を設けています。

モームリの強み

• 顧問弁護士監修×労働組合提携×株式会社の管理: 法的な知識に基づいたサポート体制が整っています。
• 後払い可能: 経済的な負担を軽減できます。
• オンライン・対面対応可能: 利用者の状況に合わせて柔軟に対応できます。

過去の取り組み

モームリの代表である谷本氏は、【令和の虎CHANNEL】に出演し、退職代行モームリのデータを活用した新サービス『MOMURI＋』に関して議論を行いました。 MOMURI＋とは、年間2万件を超えるデータを活用し、企業・労働者に向けて離職率の低下のために退職情報の開示・コンサルティングを行うサービスです。

新卒の退職代行利用急増の背景にあるもの

新卒社員の退職代行利用が急増している背景には、いくつかの要因が考えられます。

1. 早期離職に対する抵抗感の低下: 終身雇用制度が崩壊し、転職が一般的になった現代では、早期離職に対する社会的な抵抗感が薄れてきています。
2. SNSの普及: SNSを通じて、他の新卒社員の経験や意見を共有しやすくなり、退職という選択肢が身近になったと考えられます。
3. ハラスメント問題: パワハラやセクハラなど、ハラスメント問題が深刻化しており、新卒社員が安心して働ける環境が整っていない企業も存在します。
4. ミスマッチ: 入社前に抱いていたイメージと実際の業務内容や企業文化との間にギャップが生じ、早期離職につながるケースがあります。

退職代行利用のメリット・デメリット

退職代行サービスの利用には、メリットとデメリットが存在します。

メリット

• 精神的な負担の軽減: 退職の意思を伝える際の精神的な負担や、会社との交渉を代行してもらえるため、ストレスを軽減できます。
• スムーズな退職: 会社との間でトラブルが発生する可能性を減らし、スムーズな退職を実現できます。
• 時間的な余裕: 退職に関する手続きを代行してもらえるため、転職活動などに時間を有効活用できます。

デメリット

• 費用: 退職代行サービスの利用には費用がかかります。
• 会社との関係悪化: 会社によっては、退職代行サービスを利用したことで、その後の関係が悪化する可能性があります。
• 自己成長の機会損失: 困難な状況を乗り越える経験を積む機会を失う可能性があります。

今後の展望：企業と社会に必要なこと

新卒社員の退職代行利用が急増している現状は、企業と社会全体にとって、見過ごすことのできない警鐘です。

企業に必要なこと

1. 労働環境の改善: ハラスメント対策の徹底、適切な労働時間管理、メンタルヘルスケアの充実など、新卒社員が安心して働ける環境を整備する必要があります。
2. 採用ミスマッチの解消: インターンシップの実施、企業説明会の充実、面接での率直な情報提供など、入社前に企業のリアルな姿を理解してもらうための努力が必要です。
3. 新卒社員へのサポート体制の強化: OJT制度の充実、メンター制度の導入、定期的な面談の実施など、新卒社員が抱える不安や悩みを早期に発見し、適切なサポートを提供する必要があります。

社会に必要なこと

1. 労働者の権利意識の向上: 労働基準法などの労働関連法規について、より多くの人が理解を深める必要があります。
2. ハラスメントに対する意識改革: ハラスメントは許されない行為であるという認識を社会全体で共有し、ハラスメントを根絶するための取り組みを強化する必要があります。
3. 多様な働き方の容認: 終身雇用制度に縛られず、個人のキャリアプランやライフスタイルに合わせた多様な働き方を容認する社会を目指す必要があります。

まとめ

退職代行サービス「モームリ」に新卒社員からの依頼が殺到している現状は、現代社会が抱える問題点を浮き彫りにしています。 企業は、労働環境の改善や採用ミスマッチの解消に努め、社会全体で労働者の権利意識の向上やハラスメントに対する意識改革を進める必要があります。 新卒社員が安心して働き、能力を最大限に発揮できる社会を実現するために、私たち一人ひとりが意識を変え、行動していくことが求められています。