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グリコ株主総会で何が?注目の株主提案と今後の展望を徹底解説

誰もが一度は口にしたことがあるであろう、お菓子でおなじみの江崎グリコ。そのグリコで、2025年3月25日に開催された株主総会が、投資家の間で大きな注目を集めました。一体何があったのでしょうか?株主総会の内容、背景、そして今後のグリコの展望について、詳しく解説します。

グリコ株主総会、米ダルトン提案を否決

今回の株主総会で最も注目されたのは、米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツによる株主提案です。ロイターの報道によると、ダルトンは、資本コストの開示や、総額270億円の自社株買いの実施などを提案していました。ロイター

しかし、これらの提案はすべて否決されました。日本経済新聞の記事によれば、ダルトンは資本効率改善の取り組みが不十分だと主張していたとのことです。日本経済新聞

一方で、配当の総額などを株主総会でも決められるようにする定款変更の会社提案は可決されました。

ダルトン提案への賛成比率は?

株主提案が否決されたとはいえ、その賛成比率は決して低いものではありませんでした。Yahoo!ニュースが報じたロイターの記事によると、ダルトンの提案への賛成比率は15%から21%だったとのことです。Yahoo!ニュース

具体的には、資本コストや株価を意識した経営実現に向けた定款変更には18.1%、270億円上限の自己株式取得には21.6%の賛成がありました。これは、無視できないほどの割合であり、グリコとしても株主の声に真摯に向き合う必要があることを示唆しています。

株主提案の背景:ダルトンの思惑とは?

ダルトン・インベストメンツは、グリコの株式を一定割合保有する株主です。関東財務局に提出された変更報告書によると、2024年11月末時点でのグリコ株保有比率は7.13%でした。

ダルトンが株主提案を行った背景には、グリコの資本効率改善への期待があると考えられます。つまり、株価上昇や株主への利益還元を促すために、より積極的な経営を求めているのです。

グリコの歴史と事業展開

ここで、改めて江崎グリコについてご紹介しましょう。グリコは、1922年に江崎利一によって創業された、日本を代表するお菓子メーカーです。グリコーゲンの栄養菓子「グリコ」から始まり、ポッキー、プリッツ、セブンティーンアイスなど、数々のロングセラー商品を生み出してきました。

グリコ お菓子 歴史

現在では、お菓子だけでなく、アイスクリーム、加工食品、乳製品、健康食品など、幅広い分野で事業を展開しています。また、海外展開も積極的に行っており、東南アジアや北米など、グローバルな市場で存在感を示しています。

グリコの強み:ロングセラー商品と新たな挑戦

グリコの強みは、何と言っても長年にわたって愛されるロングセラー商品を数多く持っていることです。ポッキーやプリッツは、世代を超えて親しまれており、安定的な収益源となっています。

一方で、グリコは常に新しい挑戦を続けています。近年では、健康志向の高まりに対応し、乳酸菌を活用した商品開発に力を入れています。独自に発見した乳酸菌「GCL1815株」には、風邪の自覚症状を軽減する効果が期待できるという研究成果も発表されており、今後、GCL1815株を使った菓子などの発売も予定されています。

好調なセブンティーンアイス:学校との連携戦略

意外なことに、グリコの「セブンティーンアイス」は、1983年の販売開始以来、ロングセラーブランドでありながら、2023年と24年の2年連続で過去最高の売り上げを記録するなど、今なお成長を続けています。

その背景には、グリコが顧客接点の場として力を入れている「学校」との連携戦略があります。学校と丁寧にコミュニケーションを取り、生徒に学びの機会を提供しながら、同時に売り上げも上げていくという異例の戦略が成果を上げているのです。

セブンティーンアイス 学校 自動販売機

株主総会の結果が意味するもの:今後のグリコの展望

今回の株主総会で、ダルトンによる株主提案は否決されましたが、その賛成比率の高さは、グリコにとって無視できないメッセージとなりました。

グリコは、今後、株主との対話をより一層重視し、資本効率の改善に取り組むことが求められるでしょう。具体的には、以下のような点が考えられます。

  • 株主への利益還元策の強化: 自社株買いや配当の増額など、株主にとって魅力的な施策を検討する必要があります。
  • 資本効率を意識した経営: ROE(自己資本利益率)やROIC(投下資本利益率)などの指標を改善し、効率的な経営を目指す必要があります。
  • 積極的な情報開示: 経営状況や戦略について、株主に対して積極的に情報開示を行うことで、透明性を高める必要があります。

グリコは、長年にわたって培ってきたブランド力と、新たな挑戦を続ける姿勢を活かし、今後も成長を続けていくことが期待されます。今回の株主総会の結果を機に、より株主を意識した経営を行い、企業価値の向上を目指していくことが重要となるでしょう。

まとめ

今回の記事では、グリコの株主総会における米ダルトンによる株主提案と、その背景、今後の展望について解説しました。

  • 米ダルトンによる株主提案は否決された
  • 株主提案への賛成比率は15%から21%と無視できない割合だった
  • グリコは株主との対話を重視し、資本効率の改善に取り組む必要がある

グリコの今後の動向に、引き続き注目していきましょう。

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商品 | 【公式】江崎グリコ(Glico)

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