ゴキブリ

恐怖の「ペットゴキブリ」が生む衝撃の市場価値…「1匹で数万円」と言われる真実

「害虫」の代名詞とも言えるゴキブリ。その姿を見ただけで背筋が寒くなり、家に侵入されたら即座に駆除したくなるのが人情です。しかし、そんな常識を覆す人物が存在しました。彼の自宅には、数百匹ものゴキブリが「ペット」として飼育されているというのです。

文春オンラインの記事で明らかになった、38歳の男性・田中氏のケースは、単なる珍妙な趣味の話ではありません。ゴキブリやムカデ、ダンゴムシといった「害虫」や「虫」が、意外なほど高い市場価値を持つ「商品」として取引されている実態を明るみに出しました。

本記事では、この衝撃の飼育事情と、その背景にある「虫マーケット」の実態に迫ります。

衝撃の現場：ベッドの横には「肉食ゴキブリ」数百匹

「害虫」のイメージが強いため、ゴキブリを見つけると、誰もが駆除を試みるものです。しかし、文春オンラインが取材した38歳の男性、田中氏（仮名）は、その常識を覆し、自宅で数百匹の虫をペットとして飼育していました。

特に衝撃的なのは、その飼育環境です。田中氏曰く、飼育されているのは「肉食のゴキブリ」。その飼育ケースは、彼のベッドのすぐ隣に置かれていたと言います。部屋の中には数百匹の虫が生息しており、訪れた者はまずその光景に圧倒されます。

「《本当に閲覧注意》ベッドの横には数百匹の『肉食ゴキブリ』が…」という見出しの通り、一般人からすれば「本当にここに住んでいるのか？」と思ってしまうほどの、虫だらけの空間。それは、ただの趣味の域を超え、一種の「生態系」を自宅に再現しているかのようでした。

「害虫」の価値…ムカデ1匹10万円、ダンゴムシ5匹で30万円の取引

田中氏がこれほど多くの虫を飼育するのには、明確な理由があります。それは、これら虫たちが「意外なほど高い価値」を持つからです。

文春オンラインの報告によれば、彼の飼育する虫たちは、ペット市場において非常に高値で取引されているとのことです。具体的には、以下のような価値がついているとされています。

• ムカデ：1匹あたり10万円
• ダンゴムシ：5匹で20万〜30万円

この驚くべき市場価値について、田中氏は、「虫たちの『意外な市場価値』」と語っています。害虫として見なされがちな存在が、希少性や品種、飼育の難易度などによって、実に高額な「商品」となるのです。

この事実は、虫好きの愛好家たち、すなわち「虫マニア」と呼ばれる人々の間で、独自の経済圏が形成されていることを示唆しています。

背景にある「虫マニア」の世界とその経済圏

なぜ、ゴキブリやムカデが高額で取引されるのでしょうか。その背景には、特殊な愛好家たちの「コレクション欲求」と「品種への情熱」があります。

希少性が生む価値

一般家庭で見かけるゴキブリ（米国ゴキブリやチャバネゴキブリ）とは異なり、ペット市場で取引されるのは、マダガスカルオオゴキブリやフタコブリ、アフリカギンブリといった大型で色彩豊かな品種が中心です。これらは「肉食」であり、見た目のインパクトもあって、マニアの心を捉えます。

複雑な飼育と繁殖

また、これらの虫を飼育・繁殖させることは、簡単ではありません。適切な温度・湿度管理、餌の確保、そして何より「繁殖」まで成功させることは、専門的な知識と手間を要します。この飼育の難易度が、市場価格を押し上げる一因となっています。

田中氏が飼育していた数百匹という数は、単なる趣味の範囲を超え、ビジネスとしての側面も強く秘めていると言えるでしょう。

社会的な影響と今後の展望：「飼育」と「害虫」の境界線

この一見個別的な出来事は、私たちにどのような示唆を与えるのでしょうか。

害虫駆除の専門家との対比

一方には、ゴキブリを「1匹も見つけられない」ことを標榜するプロの害虫駆除業者が存在します。彼らは、家屋に不特定多数のゴキブリが侵入することを「害」として処理します。

それに対し、田中氏のように特定の品種を意図的に飼育するケースは、「ペット」としての飼育であり、飼育 escape（飼い逃げ）による「害虫化」が問題となります。もし、高価なペット用のゴキブリが逃げ出し、在来種と交雑したり、屋内で繁殖したりした場合、それは社会的な問題に発展しかねません。

現代の多様な趣味とその評価

昨今、昆虫食や昆虫ペットなど、昆虫を資源として捉える動きが世界的に加速しています。タンパク質源としての昆虫食や、環境負荷の低い昆虫飼育など、新たな価値観が生まれています。

田中氏のケースは、そうした文脈の中で、「個の趣味としての極北」 と見るべきかもしれません。高額な取引が行われるからこそ、飼育管理の義務や、逃亡防止への責任がより一層問われることになります。

まとめ：ゴキブリの「両面」を見直す契機に

文春オンラインが報じた、38歳の男性による数百匹の虫の飼育と、その市場価値に関する情報は、私たちの「虫」に対する認識を大きく揺るがす出来事でした。

「害虫」、「不快害虫」として駆除の対象とされてきたゴキブリたちが、ある人間にとっては「1匹10万円」の価値を持つ「愛玩対象」であるという事実。

これは、単なる珍事として片付けるべきではありません。特殊な市場の存在、飼育者の責任、そして害虫管理の在り方について、改めて考える契機となるでしょう。あなたの家の隅にいる一匹のゴキブリが、実は数千円の価値を秘めているかもしれない。その事実を知ったとき、あなたはゴキブリをどう見つめ直すでしょうか。

出典： * 文春オンライン：「ムカデ1匹で10万円」「ダンゴムシ5匹で20万～30万」になることも…数百匹の虫を『ペット』として飼う男性（38）が語る、虫たちの“意外な市場価値” * 文春オンライン：《本当に閲覧注意》ベッドの横には数百匹の『肉食ゴキブリ』が…虫を「ペット」として飼う男性（38）のお宅訪問で見た“衝撃の光景”