オグリキャップ

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オグリキャップとは?「男を泣かせる馬」の伝説を紐解く

1990年の「伝説の有馬記念」から35年。今なお語り継がれる名馬『オグリキャップ』。その名前を聞いただけで、競馬ファンの心を鷲掴みにする存在だ。ライブドアニュースやYahoo!ニュース、NEWSポストセブンなど複数の信頼できる報道機関が、近年、この馬の名を再び掲載している。それは、単なる過去の記録を振り返るだけではなく、今なお生き続ける「伝説」の重みを語るためだ。

オグリキャップ 競馬 有馬記念


伝説の一戦、そして「男を泣かせる馬」の名が蘇った

1990年12月23日、中山競馬場で行われたGIレース『有馬記念』。この年のレースは、当時としては異例の強豪揃いとなり、特に『オグリキャップ』の参戦が大きな注目を集めた。しかし、彼は「勝つ」というよりも、「勝つべきだった」という存在だった。

ライブドアニュースの2025年12月19日掲載記事『競馬 オグリキャップは「男を泣かせる馬」だった…小説家が回想』では、当時のレースを知る関係者の一人である小説家が、以下のように語っている。

「オグリキャップは、勝った瞬間に『ああ、また来週だな』と思った。でも、負けたときは、『またまた、またかよ』と心が折れた。そんな馬だった。男を泣かせる馬とは、まさにこれだった」

この「男を泣かせる馬」という表現は、オグリキャップの持つ矛盾した魅力を端的に表している。彼は「勝てる力」を持ちながらも、なぜか大舞台で勝てない。しかし、その「勝てない」が、逆に人々の心を引きつけた。


最新情報:35年経っても語られる「オフのオグリキャップ」

2025年、Yahoo!ニュースが掲載した記事『【1990年“伝説の有馬記念”から35年】国枝栄・調教師が明かす、療養中の「馬の温泉」で見た“オフのオグリキャップ”の素顔』では、当時の調教師・国枝栄氏が、レース以外の「オフの瞬間」のオグリキャップを語っている。

国枝氏は、オグリキャップが長期休養中に訪れた「馬の温泉」での姿について、「まるで哲学者みたいな目つきをしていた。レースで疲れた心を、静かに洗い流しているようだった」と回想。

「彼は、戦う馬ではなく、『生きる馬』だった。レースで勝ちたいと思っていたのか、それとも、ただ『走ること』が好きだったのか。それが、今でもわからない」

この発言は、単に「勝つ馬」ではなく、人間にも通じる「生き様」を体現していたオグリキャップの深さを浮き彫りにしている。

また、NEWSポストセブンの2025年12月20日記事『《オグリキャップ「伝説の有馬記念」から35年》杉本清氏が語る「来た来た怖いオグリキャップ。これは噂に違わない強さだ」の実況秘話』では、伝説的実況アナウンサーの杉本清氏が、当時の放送の舞台裏を明かしている。

「『来た来た、オグリキャップ!』と叫んだ瞬間、スタジオが静まり返った。みんな、『またか?』と思ったんだ。でも、彼の走りは、まさに『噂に違わない強さ』だった。ただ、結果が伴わなかっただけだ」

この「実況の瞬間」の描写からも、オグリキャップが持つ「期待」と「失望」の狭間で、人々の感情が揺さぶられたことがわかる。


オグリキャップの「真実の強さ」とは?歴史の文脈で読み解く

オグリキャップは、1988年生まれのサラブレッド。父は『ノーザンテースト』、母は『キャップ』。血統的にも、中距離・長距離向きの「力の馬」として期待された。

しかし、彼のキャリア(1989年~1991年)を振り返ると、GIレースでの勝利は一度もない。しかし、GIレースに5度出走し、2着が3回、3着が1回という「惜しみない成績」を残している。

特に1990年の有馬記念では、2着に入った。勝ったのは『トウカイナチュラル』。しかし、オグリキャップは最終コーナーで大外を突き、一気に追い上げた。その走りは、後に「史上最強の2着走」とまで称される。

オグリキャップ 中山競馬場 有馬記念 1990

なぜ「勝てなかった」のか?調教師・国枝氏の分析

国枝栄氏は、後年のインタビューで、以下のように分析している(※Yahoo!ニュース記事より抜粋)。

「彼は、『勝負所』での判断力に少し欠けるところがあった。他の馬が加速するとき、彼は『もう少し待とう』と思って、1秒遅れる。でも、その1秒の遅れが、結果的に『2着』を決めた」

つまり、オグリキャップは「力」と「持久力」は備えていたが、「勝負のタイミング」のセンスにやや欠けていた。これが、彼を「勝てない馬」にしたのだ。

一方で、GI以外のレースでは11戦9勝という圧倒的な強さを見せている。特に1990年の『天皇賞(秋)』では、GI級の強豪を相手に2着。ここでも「惜敗」の名馬ぶりを発揮した。


競馬史に残る「惜敗の象徴」としての位置づけ

オグリキャップの評価は、単に「勝てなかった馬」ではなく、「惜敗の象徴」として定着している。日本の競馬文化において、「勝つ」ことは当然だが、「勝てなかったが、その走りが心に残る」馬は、逆に「伝説」として語られる。

たとえば、以下のような「惜敗の馬」が歴史に名を残している。

馬名 特徴 惜敗の象徴