広瀬アリス

広瀬アリスが“幕末”を斬る！　『新解釈・幕末伝』でコメディエンヌとしての新境地を開拓

近年、時代劇に新風を吹き込む“異色の幕末”が、日本のエンタメ界を席巻している。そんな中、俳優・広瀬アリスが話題作『新解釈・幕末伝』で、従来の女優像を一変させる“痛快な女剣士”として注目を集めている。本作は、佐藤二朗やムロツヨシら個性派俳優が共演するコメディ・時代劇で、2024年12月20日に公開され、初日舞台挨拶でも熱狂的な反響を呼んだ。

では、なぜ今、広瀬アリスの活躍が注目されているのか。本作の特異性と、彼女が果たす“新境地”の意味を、公式情報を基に掘り下げていく。

“痛々しい幕末”に笑いを！　広瀬アリスが演じる“女剣士”とは

映画『新解釈・幕末伝』は、従来の時代劇とは一線を画す“痛々しくて笑える”幕末を描いたコメディ作品。監督は『銀魂』『勇者ヨシヒコ』で知られる福田雄一。彼の独特な“無茶振り”と“時代劇の解体新書”的アプローチが、本作の核を成している。

広瀬アリスは、本作で“女剣士”という設定のキャラクターを演じる。彼女は、幕末の混乱を背景に、自らの信念と剣技で生き抜く“痛快な女性”として描かれる。公式発表や初日舞台挨拶の映像（テレ朝NEWS）から明らかなように、彼女の演技は“従来の女優像”とはまったく異なる、“豪快で無茶ながらも芯のある女剣士”という存在感だ。

「広瀬アリスが、剣を振るう姿は、まるで“幕末版”の『銀魂』のようだ」（映画.comレビュアー）

この言葉が示すように、彼女の演じるキャラクターは、“時代劇の女性像”に対する新たな挑戦でもある。従来、時代劇の女性は“美しいが消極的”というステレオタイプが強かったが、広瀬アリスは“剣を振るい、笑いを撒き散らす”という、能動的でコメディリーダー的な存在として登場する。

公式情報で明らかに！　初日舞台挨拶の熱狂と共演者からの“高評価”

2024年12月20日の映画公開を控え、本作は初日舞台挨拶で大きな注目を集めた。テレ朝NEWSのレポートによると、広瀬アリスは共演の佐藤二朗やムロツヨシとともに登壇し、観客からの笑いと拍手を浴びた。

特に注目されたのは、佐藤二朗からのコメントだ。彼は、広瀬アリスを「非常に貴重な存在」と称え、次のように語っている（au Webポータル引用）：

「広瀬アリスさんの“コメディエンヌぶり”は、まさに“幕末”という重たいテーマに、“笑いの刃”を振るうような存在だった。彼女の演技は、単なる“女優”ではなく、“時代を斬る”ような力強さがあった」

これは、単なる“褒め言葉”ではなく、本作のテーマである“時代劇の新解釈”において、広瀬アリスが果たした役割を端的に示している。彼女の“笑い”が、従来の“重厚な幕末”の枠を打破する“鍵”となったことを意味する。

また、ムロツヨシも、「ヨシヒコからの歴史がある人がやること」と、福田監督の前作『勇者ヨシヒコ』に通底する“無茶ながらも熱い”演出に、広瀬アリスの演技が完璧にフィットしていると評価。“無茶ながらも芯のある女優”としての評価が、共演者から高まった。

“新解釈・幕末伝”の世界観：なぜ今、この作品なのか？

本作のタイトルにある“新解釈”とは、単に“史実と異なる”という意味ではなく、“時代劇の表現形式”そのものを再構築する試みだ。福田雄一監督は、過去の作品でも“現代風のコメディ”と“時代劇の形式”を融合させる手法を貫いてきたが、本作ではさらにその次元を高めている。

時代劇の“解体”と“再構築”

従来の時代劇は、“史実の再現”や“美意識”に重点が置かれる傾向が強い。しかし、本作は“史実を無視した痛快な物語”を追求。例えば：

登場人物の台詞が現代語（「やべー」「マジかよ」など）
登場人物が“自分が時代劇に出演している”というメタな意識を持つ
史実の人物（坂本龍馬、桂小五郎など）が“無茶な役回り”を担う

このような“時代劇の解体”は、観客に“幕末という時代に、現代の感情を投影する”機会を提供する。広瀬アリスの“女剣士”も、その“解体”の象徴的な存在だ。彼女の“笑い”は、“時代の重さ”を軽減する“笑いの剣”となっている。