笑い飯 哲夫
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笑い飯・哲夫の「THE W」審査員降板表明が巻き起こす波紋:粗品との“コメント格差”にプロデューサー謝罪の真相
主な出来事:哲夫が「次からもう断ろうかな…」と発言、業界に衝撃
2024年5月、日本テレビ系バラエティー番組『THE W』(ザ・ダブルユ)で、お笑いコンビ「笑い飯」の哲夫(てつお)が審査員を務めていたが、同番組内でのある出来事をきっかけに、「次回からはもう断ろうかな…」という発言をしたことが、SNSやメディアを賑わせている。この発言の背景には、同じく審査員として参加していた若手芸人・粗品(そうひん)との「コメント回数の極端な差」があったことが、複数の報道機関によって明らかになった。
哲夫は、番組内で粗品に対してほとんどコメントをしなかったことに対し、「スミマセン!粗品さんでやってるんで…」と、番組プロデューサーから直接謝罪されたという。このエピソードが東スポWebなどで報じられると、視聴者の間で「なぜ哲夫が黙っていたのか?」「粗品はどうしてそんなに話せたのか?」といった疑問とともに、番組制作側の対応に対する批判が広がった。
最新情報:公式報道から明らかになった時系列と声明
公式メディアによると、この一連の出来事は2024年5月中旬に収録された『THE W』のある回で発生した。哲夫は、その回の放送後、自身のX(旧Twitter)に「次からもう断ろうかな…」と投稿。これを受け、東京スポーツウェブは5月20日付で、「プロデューサーから『スミマセン!粗品さんでやってるんで…』と謝罪された」と報じた。
さらに、Yahoo!ニュースが転載した東スポWEBの記事では、「哲夫が粗品に一切コメントしなかったのは、演出上の配慮だった」という見方も示されている。しかし、哲夫本人は「自分から話さないようなら、それはそれでいいけど、なんか違和感ある」と複雑な心境を語っている。
一方で、dメニューニュースが報じた別の視点では、この出来事が「お笑い界全体の構造的問題」を浮き彫りにしたと指摘。特に注目されたのは、4年前に芸人・ケンコバ(かまいたち)が行った「お笑い界は破滅する」という予言が、今回の事態を通じて再評価されている点だ。
背景:なぜ「コメントの差」が問題になったのか?
お笑い界における「序列」と「新陳代謝」のジレンマ
哲夫と粗品の“コメント格差”がなぜ大きな問題になったのか?その背景には、日本のお笑い業界に根強くある「序列文化」と「若手育成」の板挟み状態がある。
哲夫は、1990年代から活動を続けてきたベテラン芸人。代表曲「アゲアゲアゲイン」で一世を風靡し、現在もテレビ・ラジオ・舞台など多方面で活躍している。一方、粗品は2020年代に入って注目を集め始めた若手芸人で、M-1グランプリや『キングオブコント』などの大会で好成績を収め、Z世代の支持を強く受けている。
『THE W』は、新旧の芸人が一堂に会して「芸」を競うというコンセプトの番組であり、審査員にはベテランと若手のバランスが求められていた。しかし、実際の放送では、粗品が頻繁にコメントし、哲夫はほとんど口を挟まない——という構図が繰り返されていた。
この状況を見た視聴者の中には、「哲夫さんが萎縮してる」「粗品が出すぎてる」といった声が相次ぎ、SNS上で「#THEW_哲夫」「#粗品_コメント多すぎ」などのハッシュタグが急増。やがて、哲夫自身が「断ろうかな…」と発言するに至った。
「予言」として蘇ったケンコバの警告
この騒動と並行して、4年前にケンコバが述べた「お笑い界は破滅する」という発言が再びネット上でバズり始めた。当時、彼は「若手がベテランを無視して自分語りばかりするようなら、お笑いは終わる」と警告していた。
dメニューツーリングニュースの記事によれば、多くの業界関係者が「ケンコバの言っていた通りだ」と共感しているという。特に、若手芸人がSNSや短尺動画で知名度を得るようになった現代において、「テレビ番組での所作」や「先輩への礼儀」が軽視されがちになっている現状が、今回の出来事を象徴していると分析されている。
「哲夫さんみたいなベテランが居場所を失うようなら、お笑いはもう面白くなくなる」
——某テレビプロデューサー(匿名)
直近的影響:視聴者離れ? 番組改革の兆し?
この一連の出来事は、『THE W』の視聴率や評価にも影響を及ぼしている。ビデオリサーチが発表した5月第3週の関東地区視聴率では、前週比で0.8ポイント下落。特に20~30代女性層での視聴率低下が顕著だった。
また、番組公式Xアカウントには、「哲夫さんいらっしゃいませんか?」「粗品のコメント減らしてください」といった声が殺到。一部では「哲夫抜きで放送するなら見ない」という過激なコメントも散見されるようになった。
これを受け、日本テレビ側は6月上旬に「審査員のバランス見直しを検討中」とのコメントを発表。今後、哲夫の継続的な出演を前提とした調整が進む見通しだ。
さらに、他のバラエティー番組でも「ベテラン vs 若手」の配置に慎重になる動きが広がっている。たとえば、フジテレビ『めざまし8』では、最近、若手芸人のコメント時間を制限する新ルールを導入したという。
今後の展望:お笑い界の“新しい秩序”は生まれるか?
今回の哲夫発言騒動は、単なる「1回の番組の出来事」ではなく、日本のお笑い文化そのものが抱える構造的課題を露呈した出来事だと多くの専門家は指摘する。