メルボルンカップ

メルボルンカップ2025：シュヴァリエローズが5番枠から挑む「国を止めるレース」

オーストラリア最大の競馬イベント「メルボルンカップ」が、2025年11月4日（火）にフレミントン競馬場で開催される。このレースは「国を止めるレース」とも呼ばれ、オーストラリアでは祝日にもなる一大イベントだ。今年も日本からの期待馬「シュヴァリエローズ」が出場し、注目を集めている。

シュヴァリエローズ、5番枠からのスタートへ

2025年のメルボルンカップでは、日本の人気馬「シュヴァリエローズ」（牡7歳、調教師：清水久詞）が5番ゲートから出走することが決定した。この情報は、au Webポータルの公式記事で確認されている。

「【豪メルボルンＣ】賞金総額は１０００万豪ドルのビッグレースの枠順が決定 日本のシュヴァリエローズは５番ゲート」
— au Webポータル

5番枠は、長距離レースにおいて比較的有利な位置とされている。内枠のため、他馬の影響を受けにくく、自分のペースを維持しやすい。特にメルボルンカップは芝3200mという長丁場のため、レースの流れを読み取る能力が勝敗を分ける。

また、Yahoo!ニュースの報道によると、シュヴァリエローズは騎手「レーン」とのコンビで出場する予定だ。

「【メルボルンC】午後1時発走 シュヴァリエローズはレーン騎乗で5番枠 伝統の長丁場ハンデGⅠに挑む」
— 東スポ競馬（Yahoo!ニュース掲載）

レーン騎手はオーストラリアで実績のある騎手であり、地元のコース事情に精通している。その経験が、シュヴァリエローズの勝負所となるだろう。

最新の調教状況と調教師の自信

シュヴァリエローズの現地での調教状況も、好調なニュースを発信している。中日新聞Webの記事によれば、清水久詞調教師は最終調整後、以下のように語っている。

「芝コースを単走で追い切ったシュヴァリエローズ 清水久師『いい感触』と仕上がりに自信」
— 中日新聞Web

具体的には、現地時間11月1日（土）、ウェリビー競馬場で行われた最終調整では、5ハロン（約1000m）から馬なりで進み、最後の1ハロンで軽く仕掛けて反応を確認。その後、調教師は「いい感触があった」と評価している。

この調子を維持すれば、メルボルンカップ本番でも十分に勝負できる状態にあると考えられる。

なぜ「メルボルンカップ」は特別なのか？

メルボルンカップは、単なる競馬レースではない。オーストラリア文化の象徴であり、社会現象にもなり得る。以下はその理由だ：

「国を止めるレース」という異名

メルボルンカップの開催日（毎年11月の第1火曜日）は、メルボルン市の祝日になる。企業や学校では、この日を「メルボルンカップデー」とし、多くの人が仕事を早退したり、イベントを開いたりする。

aQuAs Travellerの記事では、以下のように説明されている：

「この日は、メルボルンが祝日になるほどの一大イベントです。」
— aQuAs Traveller

世界的な注目を集めるG1レース

メルボルンカップは、国際的な格付けであるG1レースに認定されている。賞金総額は1000万オーストラリアドル（約9億円）と、世界有数の賞金レースだ。出走条件は「ハンデキャップ」方式で、馬の実力に応じて負担重量が変わるため、予想が困難で、ファンにとって非常に楽しみな要素となっている。

また、Wikipediaによれば、このレースは1861年に創設され、すでに160年以上の歴史を持つ伝統のレースだ。

「メルボルンカップ (Melbourne Cup) は毎年11月の第1火曜日にオーストラリア・メルボルンのフレミントン競馬場の芝3200メートルで行われる競馬の競走。」
— Wikipedia

日本馬の参戦とその意義

日本馬がメルボルンカップに出場するのは、近年珍しくはないが、依然として大きな注目を集める。なぜなら、このレースは「長距離」「芝3200m」「ハンデ制」という、日本の競馬事情とは異なる要素を多く含んでいるからだ。

特にシュヴァリエローズは、日本ではGⅡ・2勝の実績を持つが、海外の長距離戦は初めて。そのため、日本国内のファンにとっても「日本の競馬力が世界に通用するか」の試金石となる。

レースの流れと勝負所

メルボルンカップは、単なる「速さ」の勝負ではない。以下の要素が勝敗を左右する。

1. ゲート番号（スタート位置）の重要性

先述の通り、シュヴァリエローズは5番枠からスタート。これは内枠に近く、他馬の妨害を受けにくい位置だ。特に、3200mのレースでは、スタート直後の位置取りが非常に重要。外枠からの馬は、早々に内側に入る必要があり、その過程で不利になることが多い。

2. ハンデ重量（負担重量）

シュヴァリエローズのハンデは55.5kg。これは、24頭の出走馬の中で中位程度の負担。軽い馬はスピードを活かしやすいが、長距離では持久力が問われるため、過剰な負荷は避ける必要がある。55.5kgは、バランスの取れた数字と言える。

3. ペースとタイミング

メルボルンカップの勝ち馬は、ほぼすべて「中団からの追い込み」で勝っている。先頭に立ちすぎると、後半で失速するリスクが高い。シュヴァリエローズは、中団～中団後方の位置から、最終コーナーで加速する戦法が期待される。

4. 天候と馬場状態

フレミ