トライネン
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トライネンの継投失敗、なぜ批判の的になった? ドジャースの“右腕の壁”とは
2025年10月28日(日本時間)、ロサンゼルス・ドジャースはトロント・ブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦に延長18回の死闘の末、サヨナラ勝ちを収めた。しかし、試合の流れを決めた一因となったのが、4番手右腕投手ブレイク・トライネンの継投失敗だった。7回2死走者なしの同点の場面での登板から、一気に勝ち越しを許したこの出来事は、野球界に大きな波紋を広げている。
トライネン、なぜ“炎上”した? 試合の流れと批判の声
試合の流れは以下の通り(公式報道をもとに)。
- 7回表、ドジャースは2点をリード。
- 大谷翔平投手が4回途中で降板。
- 左腕ジャスティン・ロブレスキーが好調で、7回表2死まで1安打のみを許す。
- 2死走者なしの場面で、右打者の主砲ブラディミール・ゲレロ・ジュニアの打席に入った。
- ロバーツ監督は、左腕のロブレスキーから右腕のトライネンに継投を決断。
- トライネンはゲレロに単打を許し、2死一塁。
- 次の打者、ブーブ・ビシェットに右翼線への打球を浴びた。
- 打球は右翼フェンス付近の球場スタッフの椅子に当たり、不規則にはねてしまった。
- 右翼手テオスカー・ヘルナンデスはダッシュで捕球したが、走者のゲレロは一気に生還。ブルージェイズが勝ち越し。
この一連の流れが、批判の直接の引き金となった。特に、「なぜこのタイミングでトライネンに切り替えたのか?」という点が大きな疑問視されている。
au Webポータルの記事では、以下のように指摘されている。
「なぜあの場面でトライネン?」7回二死で好投ロブレスキーを降板させたロバーツ監督の継投策に疑問。「大谷翔平の足に違和感まで引き起こした延長の原因は…」と批判の声も
記事では、ロブレスキーが好調で、かつ2死走者なしという「完全に味方の状況」での継投に対し、「投手交代のタイミングが悪すぎた」との声が上がっている。また、延長戦へ突入した結果、大谷翔平が足に違和感を感じる原因となった可能性も指摘されており、結果的にドジャースの戦略に大きな影響を与えたと考えられる。
Yahoo!ニュースの記事(Full-Count)では、以下のように専門家もトライネンの扱いを疑問視している。
ド軍救援で唯一の課題「見切りをつける可能性も」 37歳右腕の扱いを専門家も疑問視
記事では、37歳という年齢に加え、今季の成績(32試合7敗、防御率5.40、ポストシーズンで3度目の失点)を挙げ、「トライネンはもう使えないのではないか?」という声が上がっている。
サンスポの記事も、同様の事実を確認している。
【MLB】37歳右腕が10球で勝ち越し許す 七回2死走者なしから2人で失点 今季32試合で7敗、防御率5.40 PSで3度目の失点
10球で2人の打者に失点という内容は、トライネンの調子の悪さを物語っている。
トライネンの“今季の実態”と、なぜここまで使われるのか?
上記の公式記事から、トライネンの今季の実態が浮かび上がってくる。
- 防御率5.40: これは、MLBのリリーフ投手としては「平均以下」の数字。特に、重要な場面での失点が多く、「勝負所の勝負師」とは言いがたい。
- 32試合7敗: 勝ちパターンの投手としては、敗戦数が多すぎる。
- ポストシーズンでの3度目の失点: 重要なポストシーズンでの失点は、チームに大きなダメージを与える。
- 37歳: 投手としては、かなりの高齢。球速や球質の低下が懸念される。
一方で、トライネンには以下のような強みもある。
- 最速157km/hの速球: 依然として、速球の威力は残っている(日刊スポーツの記事より)。
- スイーパー(スライダー)の変化球: 得意としている変化球は、打者を翻弄できる(日刊スポーツの記事より)。
- 経験値: 10年以上のMLB経験があり、大一番の経験も豊富。
- 右腕の数: ドジャースの救援陣に、信頼できる右腕が少ないという事情もある。
これらを総合的に見ると、「トライネンは、まだ使える投手だ」という考えが、ロバーツ監督やチームの戦略に反映されていると考えられる。しかし、「使える」と「使うべき」は別問題であり、今回のように、重要な場面での失点が続くと、信頼が失われてしまう。
継投の“タイミング”と“戦術”の問題点
今回のトライネンの登板に対する批判の多くは、「なぜこのタイミングで?」という点に集約される。
- 「左打者対左腕」の原則: ロブレスキーは左腕投手であり、ゲレロ・ビシェットの両方と対戦できた。右打者のゲレロに対して右腕のトライネンに切り替えた理由は、戦術的な根拠が不明確。
- 「2死走者なし」という状況: 走者がいない状況での継投は、「失点のリスクを高める」行為。ロブレスキーが好調で、かつ2死まで抑えたことから、「もう少し投げさせるべきだった」との声が上がっている。
- 「主砲対策」の誤り: ゲレロは、今季のOPS(出塁率+長打率)が.850以上とい
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